笠原シェフの唐揚げレシピ|料理歴30年が辿り着いた「2度揚げの極意」
笠原シェフの唐揚げレシピは、焼き鳥の名店「賛否両論」店主・笠原将弘シェフが2万以上のレシピ経験から導き出した、家庭でもプロ級の仕上がりを実現する唐揚げの作り方です。
唐揚げの作り方を調べると「下味をつけて揚げるだけ」と書いたレシピが多数ありますが、笠原シェフのアプローチは一味違います。「大振りに切る」「薄力粉+片栗粉のダブル使い」「唐揚げ 2度揚げ」という3つの工程を組み合わせることで、外はカリカリサクサク、中はジューシーな本格的な仕上がりになります。
この記事では、もも肉・手羽先の2種類を使った笠原将弘のから揚げレシピを材料の下処理から揚げ方まで一切省略せずに解説します。唐揚げ サクサク カリカリに仕上げるための5つの極意も最後にまとめているので、ぜひ参考にしてください。
笠原シェフの唐揚げ「5つの極意」早見表
- ①大振りに切る(小さく切るとパサつく)
- ②薄力粉+片栗粉のダブル使い(薄力粉→下味を吸着、片栗粉→カリカリ感)
- ③筋は切らずに引っ張って取る(肉汁を逃がさないため)
- ④170℃で3分・3分休ませて2度揚げ(余熱で中まで火を通す)
- ⑤皮目を下にして揚げる(皮をしっかり仕上げるため)
笠原シェフの唐揚げレシピ|材料と下準備
笠原シェフの唐揚げレシピでは、鶏もも肉と手羽先の2種類を使います。それぞれ皮の構造が違うため、下味のつけ方も異なります。まずは材料の全体像と、美味しい唐揚げを作るために欠かせない下処理の方法を確認しましょう。
材料(もも肉・手羽先 2種類)
笠原シェフの唐揚げ 基本材料(2〜3人分)
【もも肉の唐揚げ】
- 鶏もも肉 … 1〜2枚
- 醤油 … 大さじ2
- 酒(飲める清酒)… 大さじ2
- 砂糖 … 小さじ1
- おろしにんにく … 小さじ1(お好みで)
- おろし生姜 … 小さじ1
- 塩 … 少々
- 薄力粉 … 大さじ2
- 片栗粉 … 大さじ4〜5
- 揚げ油 … 適量
【手羽先の唐揚げ】
- 鶏手羽先 … 6〜8本
- 塩 … 小さじ1〜1.5
- ごま油 … 大さじ1
- 強力粉(または薄力粉)… 大さじ3
- 揚げ油 … 適量
市販の料理酒には塩分が添加されています。笠原シェフは「料理酒は塩分が入っていて味が全然変わってしまう」と明言しており、安価なものでも良いので飲める清酒の使用を推奨しています。
鶏肉の下処理方法(骨・筋の取り方)
家庭で唐揚げを作るとき、鶏肉の下処理を省略する方も多いでしょう。しかし笠原シェフは、下処理の丁寧さが美味しさを左右すると強調しています。具体的には以下の手順で処理します。
【もも肉の下処理手順】
- 肉を手で触って骨が残っていないか確認し、あれば取り除く
- 周りについた余分な油(脂)の部分をカット(食べられるが、くどくなる原因に)
- 切り落とした脂は冷凍保存しておく(大根を煮るときなどに使うと鶏の旨味が出る)
- 筋は切るのではなく、指で引っ張って取る(重要ポイント・下記参照)
もも肉のすね側に太い筋があります。包丁で切り込みを入れると美味しい肉汁が逃げてしまいます。笠原シェフは「筋はなるべく引っ張って取る。切り目を入れると肉汁が出てしまう気がする」としており、目立つ筋だけを手で引っ張って除去するのが正しい方法です。
【手羽先の下処理】
手羽先は全面が皮で覆われているため、もも肉と比べて味が染み込みにくいという特徴があります。そのため、爪楊枝やフォークで全体に穴を開けてから下味をつけます。この一手間が、手羽先の唐揚げの美味しさを大きく変えます。
笠原シェフ直伝|唐揚げの下味のつけ方
下味は唐揚げの風味の核心です。笠原シェフはもも肉と手羽先で下味の方向性を変えるという点が他のレシピと大きく異なります。それぞれのつけ方と漬け込み時間の目安を確認しましょう。
もも肉の下味(醤油・酒・砂糖・にんにく・生姜)
もも肉の唐揚げには醤油ベースの下味を使います。笠原シェフが選んだ調味料には、それぞれ意味があります。
| 調味料 | 役割・ポイント |
|---|---|
| 醤油 | 旨味・色づきの基本。飲める清酒と組み合わせて使う |
| 酒(清酒) | 肉を柔らかくする。料理酒は塩分があるためNG |
| 砂糖 | コクと照りを加える。少量でバランスが整う |
| おろしにんにく | 香り系。デート前など臭いが気になる場合は省略可 |
| おろし生姜 | 爽やかな香り。にんにくを省く場合も生姜は入れる |
| 塩 | 少量追加で味が締まる。醤油だけでは物足りない場合に |
笠原シェフは「デートでにんにく臭いのは困る」という場合は生姜だけでも良いと解説しています。香り系の調味料はお好みで加減しましょう。
手羽先の下味(塩・ごま油)
手羽先は皮が味を通さない構造のため、醤油漬けよりもダイレクトに素材に入り込む塩をメインに使います。
- 塩:全体に揉み込み、テカっとした感じになるまでしっかり馴染ませる
- ごま油:香り付けとコクの補強。全体に均一につける
塩と油を揉み込んでテカっとした状態になれば、下味の浸透が十分なサインです。
下味のポイントと漬け込み時間
笠原シェフは「時間があれば一晩漬けてもいい」としながら、最低でも30分は漬け込むことを勧めています。
・最短:30分(もも肉・手羽先とも共通)
・理想:1晩(冷蔵庫で保存)
・もも肉は余分な汁気を軽く切ってから衣をつけること
カリカリサクサクに仕上げる|衣のつけ方
笠原シェフが語る唐揚げ サクサク カリカリを実現する最大の秘密が衣の作り方にあります。薄力粉と片栗粉の2段階使いという独自の手法と、手羽先には強力粉を使うこだわりを解説します。
薄力粉+片栗粉のダブル使いの理由
多くの家庭レシピでは片栗粉か薄力粉のどちらか一方だけを使います。しかし笠原シェフは2種類を段階的に使うことでそれぞれの特性を最大限に活かします。
- 薄力粉を先に揉み込む:漬けダレに残った調味料を薄力粉が吸収し、肉の周りにしっかり味をまとわりつける。この段階で揉み込んで馴染ませる
- 片栗粉を外側につける:薄力粉の上から片栗粉をまぶす。片栗粉が揚げたときにカリカリ・サクサクした食感を生み出す
鶏肉の皮の部分が外側に来るように整形してから片栗粉をまぶすと、揚げたときに皮目がしっかりカリッと仕上がります。両手をあまり汚さないよう、バットにとって転がすように全体につけるとキレイに作業できます。
手羽先には強力粉を使う
手羽先の衣には強力粉を使うのが笠原シェフ流です。家庭にはあまりない食材ですが、強力粉は薄力粉より粒子が細かくまぶしやすいという特徴があります。
また強力粉を使うと周りがよりガリッとした食感になるとされています。「うちには強力粉がない」という場合は薄力粉でも代用可能です。
衣をつけた後にバットで乾燥させる
片栗粉(または強力粉)をつけたあと、すぐに揚げてはいけません。バットに重ならないように並べて、しばらく空気に触れさせることが大切です。
表面を乾燥させることで余分な水分が飛び、揚げたときにガリッとした食感が増します。「表面を乾燥させるイメージ」と笠原シェフは表現しています。時間にして5〜10分程度でもOKです。
笠原シェフのレシピで使う調味料・調理器具はこちらから確認できます。
笠原シェフの唐揚げレシピ|揚げ方の手順
いよいよ唐揚げの作り方のクライマックス、揚げ工程です。笠原シェフが「唐揚げの極意」と言い切るのが2度揚げの技術です。温度管理から休ませ方まで、順を追って解説します。
油の温度は170℃
唐揚げに適した揚げ油の温度は170℃です。温度計がない場合の確認方法は以下の通りです。
- 菜箸を油に入れたとき、箸の先からふわ〜っと泡立つ状態が目安
- 泡がすぐに激しく出る場合は高温すぎる(180〜190℃)
- 泡がほとんど出ない場合は低温すぎる(160℃以下)
家庭では大きな揚げ鍋と大量の油を用意するのが難しい場合もあります。小ぶりな鍋でも少量の油で問題ありません。ただし油が少ないと温度管理が難しくなるため、肉を入れすぎないことが重要です。
1度目:170℃で3分・皮目から揚げる
1度目の揚げ工程での重要ポイントは以下の3つです。
- 皮目を下にして油に入れる:皮をしっかり揚げるため、必ず皮が下になるように入れる
- 入れてから1分は触らない:周りの衣が固まるまでは絶対にいじらない。いじると衣が剥がれる原因になる
- 全部で3分揚げる:大振りに切った鶏肉は火の通りに時間がかかる。この段階では中まで完全に火が通っていなくても問題ない
天ぷらでも唐揚げでも、揚げ物全般に言えることですが、鍋に入れてすぐにいじると衣が剥がれてしまいます。周りがカチッと固まるまで最低1分は触らないことが鉄則です。
3分休ませて余熱を通す
1度目の揚げが終わったら、鍋から取り出してそのまま3分間休ませます。この工程が笠原シェフの唐揚げを特別にする重要なポイントです。
1度目に揚げた鶏肉は内部がまだ生っぽい状態です。しかし休ませている間に、表面の熱が中心部に向かって伝わる余熱調理が進みます。笠原シェフは「人間だってお風呂上がりは暑いでしょ。そんなイメージ」と表現しています。
この余熱をうまく使うと、2度目に揚げる時間が短くなり、外が焦げすぎる前に中まで火が通ります。
休ませている3分間に手羽先を揚げると効率的です。油の温度は同じ170℃を維持し、揚げカスはこまめにすくって油をきれいに保ちます。
2度揚げの極意(2分・水分を飛ばす)
笠原シェフは「2度揚げが唐揚げの極意」と断言しています。2度揚げには2つの役割があります。
- 衣の内側に付いた水分を飛ばす:1度目の揚げ後に休ませると、鶏肉内部の水分が衣の内側に付着します。これを飛ばさないと時間が経つと衣がベシャっとなります
- 最後の加熱で中まで完全に火を通す:余熱で8割火が入った状態を、2度揚げで完璧に仕上げます
2度揚げの目安は2分です。鍋に入れると激しく泡立ちますが、これは内側の水分が出てきているサインです。
2度目の揚げ中は、油の中で唐揚げを意図的に空気に触れさせるようにします。外に出た部分から水分が蒸発するため、より一層カリカリ感が増します。2分ほど揚げて、ほんのりきつね色になれば完成のサインです。
よくある失敗と笠原シェフ流の解決策
家庭で唐揚げを作るとき、多くの人が直面する失敗パターンがあります。笠原シェフのアプローチから、それぞれの原因と解決策を整理します。
中が生焼けになる原因と対策
「長く揚げたのに切ったら中が生っぽかった」という経験は多いでしょう。その原因と対策は以下の通りです。
| 原因 | 笠原シェフ流の解決策 |
|---|---|
| 肉を小さく切りすぎている | 大振りに切る(一口大より一回り大きめ)。小さすぎると外が焦げても中が生になる |
| 油の温度が高すぎる | 170℃を維持する。高温だと外だけ先に焼け中が生になる |
| 1度揚げで仕上げようとしている | 2度揚げを採用する。余熱と合わせて中までじっくり火を通す |
| 鶏肉の水分量を考慮していない | 鶏肉は水分量の多い肉。意外と火の通りに時間がかかることを意識する |
「みんな小さく切りすぎ。早く火を通したいからでしょうけど、大振りの方が絶対に美味しい。ジューシーさが全然違う」
衣がべちゃっとなる原因と対策
揚げたての唐揚げは美味しかったのに、時間が経つとべちゃっとしてしまう経験はありませんか。これは衣の内側に付いた水分が原因です。
- 原因:1度揚げ後に休ませると、鶏の水分が興奮状態で衣の内側に付着。そのまま放置すると衣がびしょびしょになる
- 解決策:2度揚げで内側の水分を完全に飛ばす。2度目の揚げで激しく泡立つのは、この水分が出ているサイン
翌日に食べる唐揚げは、電子レンジよりもオーブントースター(またはフライパン)で再加熱すると、ある程度カリカリ感が復活します。揚げたてのカリカリには及びませんが、チキン南蛮や甘酢あんかけに活用する方法もあります(後述)。
衣が剥がれてしまう原因と対策
揚げている最中に衣が剥がれてしまうケースも多く見られます。主な原因は以下の2つです。
- 油に入れてすぐいじる:衣が固まる前に動かすと剥がれる。最低1分は触らないことが鉄則
- 衣が厚すぎる・薄すぎる:片栗粉は「まんべんなくたっぷり」つけることが大切。薄力粉と片栗粉の2段階で均一な層を作る
唐揚げを作り置き・アレンジする方法
笠原シェフは「唐揚げを作るならめちゃくちゃたくさん揚げた方がいい」と強調します。揚げ物のために大量の油を準備するのだから、一回でたくさん作って翌日以降もアレンジして楽しむのが賢い方法です。
翌日の唐揚げ活用レシピ(チキン南蛮・甘酢あんかけ)
笠原シェフがすすめるアレンジレシピを2つ紹介します。
アレンジ①:チキン南蛮
- 唐揚げの上にタルタルソースをかけるだけで完成
- タルタルはゆで卵・マヨネーズ・玉ねぎのみじん切りが基本
- 翌日の唐揚げはオーブントースターで温めてから使うとベター
アレンジ②:甘酢あんかけ(酢豚スタイル)
- 醤油:みりん:砂糖:酢=2:2:2:1 の割合でタレを作る
- 水溶き片栗粉でとろみをつけて唐揚げにかける
- ピーマン・玉ねぎ・パプリカを加えれば彩り豊かな一品に
大量に揚げるメリット
家庭での揚げ物を「大変」と感じる原因の一つが「油の処分問題」です。笠原シェフはこれを「一度に大量に揚げれば解決する」と指摘します。
- その日食べきれなくてもOK(翌日アレンジすれば別メニューになる)
- 油の処分回数が減る
- 揚げる作業を一気に終わらせることができる(効率アップ)
- 揚げるたびに油の温度が変動しにくくなる(食材が多い方が温度が安定しやすい側面もある)
使用後の油はこまめに揚げカスをすくいながら使うことが、油を長持ちさせる基本です。笠原シェフも「揚げたらとにかく油をきれいにする」と言っており、こまめなカス除去が油を傷みにくくします。
まとめ|笠原シェフの唐揚げレシピをマスターするポイント
笠原将弘シェフが伝授してくれた笠原シェフ 唐揚げ レシピの核心は、「手間を惜しまない下処理」と「2度揚げの技術」の2点です。一つひとつのポイントはシンプルですが、組み合わせることで家庭でもプロ級の唐揚げが実現します。
笠原シェフ唐揚げレシピの5つの極意
最後に、この記事で解説した笠原シェフの唐揚げ 5つの極意をまとめます。
- 鶏肉は大振りに切る:小さく切るとパサパサになる。ジューシーさを保つには一口大より一回り大きめが正解
- 筋は引っ張って取る(切らない):切り目を入れると肉汁が逃げる。指で引っ張って取るだけで美味しさが変わる
- 薄力粉→片栗粉のダブル使い:薄力粉が下味を固定し、片栗粉がカリカリ食感を生み出す。この順番が重要
- 170℃で3分・3分休ませる:余熱で中まで火を通す。「休ませる」工程をとばさないこと
- 2度揚げで水分を飛ばす(2分):衣の内側の水分を飛ばすことで、べちゃつきを防いで長時間サクサクを保てる
笠原シェフは「唐揚げだけで8000レシピ」と語っており、それだけ唐揚げという料理に奥深さを感じているシェフだからこそ、このレシピには説得力があります。材料はシンプルでも、ちょっとした工夫の積み重ねが「外はカリカリ、中はジューシー」という理想の唐揚げを生み出します。ぜひ一度、笠原シェフのやり方で試してみてください。
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よくある質問(FAQ)
参考:【賛否両論】笠原将弘の料理のほそ道(YouTube)
参考動画|笠原シェフの唐揚げレシピ(YouTube)
この記事は、笠原将弘シェフのYouTubeチャンネル「【賛否両論】笠原将弘の料理のほそ道」で公開されている動画を参考に作成しました。

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